顔や口は嘘がつけるが、脈やお腹は嘘はつけない。

漢方の診察で一番重要な診察法は、切診といって、脈診と腹診である。他の診察法は多くの経験が必要であるが、腹診は習練すれば誰でも十分に習得する事ができる。脈診は中々表現する事が難しく、指導してくれる医師の技量にも関係して来るが、伝達する事が難しい。私は、山田光胤先生の診察に陪診させて頂き、これが妊娠の脈だよと教えて頂いたが、女房が妊娠した時に「これが妊娠の脈か!」と自分の経験と組み合わせて、納得して覚えるしかない。しかし、腹診は具体的に江戸時代からの教科書もあり勉強しやすい。ここで得た情報で診察すると、患者さんのいっている事と身体が教えてくれる事に乖離が生じている事があるのである。

 

2010.12.16 旧ブログにて投稿

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