人が何時もやっている事!

日常診療を行っていて高齢者の訴えは、食欲が無い、眠れない、便秘するというのが圧倒的に多い。一番気にしていることがこのことだと思う。

高齢者の訴えから、人生とはと考えると、食って、寝て、ウンコして、時々子供を作る。端的に言って人生なんて、そんな程度のものじゃないかと感じている。

人生の悩みを抱えて多くの患者さんにこの話をすると今の悩みとの落差で、何故かホッとして肩の荷が取れたように楽になるという。

従来から精神疾患の90%は、精神科よりも内科を受診すると言われている。この背景のもとで、医療現場では、様々な疾患を抱えている患者が受診してくる。その訴えの多くは家庭や社会の矛盾から生じていることが多い。医療はその時々の社会の様相を映し出している。戦後の混乱期は、結核や栄養失調が多く、肥満や糖尿病は少なかった。

現在では、成人病と称する高脂血症、肥満、糖尿病、高血圧症や癌が多く、会社や学校での人間関係による精神的なストレスが多くなり、精神病の発生率が高まり、30代から40代にかけてうつ病を発症している患者が多い。50代には管理職に対する締め付けが強くうつ症状を呈する患者が多い。定年後は、亭主在宅症候群のために、妻が鬱になるケース増えている。

子供の体力低下が、アレルギーの発症に一役買っているように思える。今まで、比較的簡単に治っていた皮膚病が、精神的な影響で、重症化して、うつ状態を伴い益々重症化しているようである。

胃腸の虚弱化は、気力、体力や免疫を低下させ、体力精神力に影響を与えているように思う。

漢方では、2000年の臨床経験と知識を基に患者を見るので、決して患者の訴えを全面的に正しいとは思っていない。この経験知識に照らし合わせて、患者の訴えを検証する。更に、脈診、腹診で身体情報を確認している。

「顔と口は嘘をつくが、脈やお腹は嘘をつけない」と患者によくいっている。人は見栄や外聞があるから、表現はその時のあり方で異なってしまう。自分の気がつかない心の問題も、身体に触ることで、はっきり理解して貰える。

心と身体の触れ合う医療が求めたれている現今、漢方薬の健康保険給付除外が又再浮上してきた。和食と同じ日本の伝統文化を大切にしたい。最先端検査機器などの文明では、心の問題は映し出せないからである。

 

2015.9.5 旧ブログにて投稿

カテゴリー: 旧ブログ内容 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です